2021.06.21

失業手当(失業保険)はいつからもらえる?知っておくと便利な受給方法、手続き方法

一度会社を辞めてから転職活動をする場合、収入面で不安を感じる人は多いかと思います。
そして、そんなときに気になるのが「失業保険」です。
“自分ももらえるの?”、“いつからもらえるの?”
本記事ではそんな疑問をお持ちの方に、失業手当の内容受給方法について解説していきます。
もしもの時に備えて、失業手当の受け取り方を知っておきましょう!

失業手当(失業保険)をもらうための条件

失業手当とは、退職後から次の就職先が決まるまでの一定期間、再就職支援の目的で国から支給される手当のことです。
しかし、失業すれば誰でも受給できるわけではなく、雇用保険に加入していて、失業状態(求職中)であることが前提になります。
詳しくは、以下の(1)と(2)の条件を満たしている必要があります。

(1)雇用保険の加入期間が過去2年間で通算12ヶ月以上あること

離職日以前の2年間で、雇用保険被保険者であった期間が通算12ヶ月以上なければ受給できません。
ただし、会社都合によって退職した人(倒産事務所移転セクハラいじめなど)や、正当な理由の自己都合によって退職した人(病気妊娠出産配偶者の転勤身内の介護など)は、離職日以前の1年間に通算6ヶ月以上の被保険者期間があれば受給できます。

(2)ハローワークで求職の申込みを行い、積極的に転職活動をしていること

失業手当は再就職支援の手当なので、再就職への積極的な意思があり、働ける状態であることが給付の条件になります。
具体的には、ハローワークで求職の申込みをしたうえで、求人への応募採用面接への参加をしている人が給付対象者となります。
そのため、病気やケガ、出産や育児ですぐに働けない人や、定年退職した人は給付の対象外となります。

失業手当(失業保険)はいつからもらえる?

失業手当(失業保険)はいつからもらえる?

失業手当は申請後すぐに受給できるわけではありません。
受給開始日は離職理由によって異なりますが、通常は約2ヶ月後から、早い場合でも約1ヶ月後からの支給開始となります。

会社都合あるいは、正当な理由による自己都合で退職した場合

倒産や大量のリストラなどの会社都合退職、あるいは、セクハラやパワハラ、過度の残業などの正当な理由による自己都合退職の場合には、約1か月後に失業手当を受け取ることができます。
失業手当の申請のあと、7日間の待機期間を経た翌日が手当の支給日となりますが、実際に銀行口座に振り込まれるのは、申請から約1カ月後になります。
その後、4週間に一度ハローワークに行き、失業認定を受けることで、一定期間、失業手当を受け取ることができます。

自己都合退職あるいは懲戒解雇された場合

自己都合退職の場合、失業手当の申請のあと、7日間の待機期間に加えて、さらに2カ月間の給付制限期間があります。
給付制限期間とは、求職者が失業手当に依存するのを防止し、積極的な就職活動を促す目的で設定されている期間です。

2カ月間の給付制限期間が空けて、2回目の失業認定を受けたあとに、初回の失業手当が振り込まれます。
その後、会社都合退職の場合と同様、4週間に一度ハローワークに行き、失業認定を受けることで、一定期間、失業手当を受け取ることができます。

失業手当(失業保険)の手続き方法

会社を辞めて失業状態になっても、自動的に失業手当が支給されるわけではありません。
必要な書類を準備してハローワークに行き申請しなければ失業手当は受給できません。

失業手当の申請に必要な書類

雇用保険被保険者離職票
退職日の10日〜2週間後に、以前の勤務先から届く。

個人番号(マイナンバー)を確認できる書類
マイナンバーカード、通知カード、住民票記載事項証明書のいずれか。

本人確認書類
住所と年齢を確認できる、写真つきのもので、運転免許証やマイナンバーカード、住民基本台帳カード(写真つき)など。

預金通帳またはキャッシュカード(本人名義の普通預金口座)
失業手当の受け取り口座。ネットバンクは振込先として指定できない場合があるので注意。

証明写真(2枚)
おおむね3か月以内に撮影したもので、縦3.0cm×横2.5cmの正面上半身写真。

印鑑
認印でOK。シャチハタは不可。

失業手当の申請から受給までの流れ

①雇用保険被保険離職票の受け取り

雇用保険被保険者離職票は、退職日から10日〜2週間後に、以前の勤務先から届きます。
ハローワークが会社に対して発行し、会社から離職者へと届けられます。

②受給資格が決定する

先述の必要書類を持って、住所を管轄するハローワークへ行き、求職の申込み(失業手当の申請)をします。
ハローワーク職員との面談で、失業手当の受給条件を満たしているかの確認が行われます。

③雇用保険受給説明会に参加する

雇用保険を受給するためには、ハローワークが開催する雇用保険受給説明会への参加が必須になります。
説明会に参加すると、雇用保険受給に必要なふたつの書類「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取ることができます。

④失業認定日に求職活動の報告をする

失業認定日とは、ハローワークで失業状態のチェックを受ける日のことです。
指定された日にハローワークへ行って、失業認定申告書に求職活動の状況を記入し、申告します。
初回の失業認定日は受給資格決定の約4週間後で、それ以降も4週間ごとに失業認定日が設定され、毎回指定日にハローワークに行く必要があります。

⑤失業手当が振り込まれる

会社都合退職の場合は、初回の失業認定日約1週間後に指定した銀行口座に失業手当が振り込まれます。
自己都合退職の場合は、初回の失業認定日のあとに給付制限期間を挟んで、2回目の失業認定日のあと、初めて失業手当が振り込まれます。

失業したらすぐにハローワークへ!

失業したらすぐにハローワークへ!

自己都合退職の場合、初回の失業手当が振り込まれるまで2ヵ月以上かかってしまいます。
また、申請が遅れた分だけ、支給日も遅くなってしまうので、再就職先が内定しないまま仕事を辞めた場合には、できる限り速やかにハローワークに行き、失業手当の申請をしましょう。
早めに収入面の不安から解放されて、安心して再就職活動に臨みたいですね!

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